Monex AI Seriesイベントレポート|AI事業開発の現場から学ぶ

August 25, 2025
CrewAIによって編集されました

事業立ち上げの背景ときっかけ

ヴィリングの中村さんは、市場課題から出発し、放課後デイサービスの現場で職員ごとのスキル差や計画書作成の負担を解決するため、障害児向けのAIセラピスト「 co-mii(コミー)」を企画。発達障害児向け教材事業で蓄積したノウハウを活かし、2023年10月にサービスをリリースしました。法改正のタイミングも重なり、わずか1年半で大きな成長を遂げています。

マネックス証券は2023年7月、社長直下でAI推進室を新設。AIアナリストやチャットアシスタントなど、AIを前提とした顧客体験の向上を目指しています。平井さんは社内外で40~50名にヒアリングを実施し、現場の課題感やニーズをしっかり捉えた上で推進方針を定めました。

サービス・プロダクトの開発と技術選定

co-mii(コミー)は、子どもの発達特性を診断し個別支援計画書を自動生成するサービス。アセスメント項目への回答から特性をチャート化し、計画書や課題設定を自動で作成します。さらに半年ごとにモニタリングを実施し、継続的な支援サイクルを実現しています。技術面では、既存の医療機関研究をベースとしたアルゴリズムを用い、あえて生成AIを使わない選択も。

マネックス証券は、セキュリティ重視でAzure OpenAIサービスやFunction Callingを活用し、複数のLLM(Gemini、Claude、OpenAIなど)を用途に応じて使い分ける柔軟な体制を構築。AIアナリストの動画自動生成や、顧客の入力文から関数を呼び分けてFAQや投資情報を案内するチャットアシスタントなど、「できるところから」段階的にサービスを展開しています。

リリース後の課題・学びと今後の展望

マネックス証券では、AI組み込みサービスの法的整理や社内文化への浸透が大きな課題となりました。法務部門との早期連携や、事前のガードレール設定が重要であると実感しています。
ヴィリングは、顧客からの機能要望への素早い対応と、「AIによる計画書作成」そのものへの理解促進が今後のカギ。両社とも、AIと人間の役割分担を顧客と一緒に考えていく姿勢が印象的でした。

最後に、両社とも「業務効率化から始まり、最終的には顧客への提供価値を最大化する」ことがゴールであると強調。平井さんからは「チャレンジしないこと自体がリスク」「生成AI活用の流れに乗らないと淘汰される」という画期的なメッセージもありました。

おわりに

今回のイベントでは、AI事業開発における課題や意思決定の背景、最適な技術選定、リリース後の顧客対応や法的観点まで、現場のリアルな知見が多く共有されました。

AI導入・事業化に興味のある方や、組織での推進を検討中のご担当者は、ぜひ参考にしてみてください。

※イベントの詳細や次回開催情報は、公式ページをご覧ください。

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